捲土重来

　バスケットボール・徳島クラブOBの富永さんに誘われて、海部川へ。
思い起こせば、先週の水曜日、今年最後の鮎釣りと思って気合を入れ、海部川へ行ったのに
手のひらを返したように、ハイと二つ返事で受けてしまう。

　先週、型の良い、囮にするのも惜しいような三十数匹を揃えることが出来た実績と、

４本のイカリを引きちぎる、鋭い閃光のようなアタックに、
あれほど今年最後と決めた決意など、泡沫の如く消え去ってしまった。

　先週の実績の通り、『富田』へ・・・・。
水量は少ないけれど、先週のポイントが、完全にオープンになっている。
『夢よもう一度』とか『柳の下のどぜう』とか、あま～い語彙が駆け巡る。

　ちょっと待てよ・・・・・。所々石がひっくり返っている。
先週の入れ掛りポイントが、まるで無反応・・・。掛かった鮎も良型だけど、
先週と比べものならない位小さい・・・。ヤッパリ網か・・・?
結局、17、18センチ位を昼までに十数匹。

　辛抱か、白日夢を見るかの選択は、大体、辛抱のほうに軍配が上がる。
結局、ポイントを探しあぐねた挙句、『皆の瀬』に入りというか、そこしか空いていなく、
ここでも鳴かず飛ばずの、型も不揃いの十数匹。

　こんなはずじゃなかったのに・・・・・・。
テクニックは完全に棚上げし、慰め合いの中から、『捲土重来』などという、
こんな時だけの希望の四字熟語にたどり着く。

結局は、ヨメはんに、今年最後などと、大見得を切ったところで、
また、大漁であろうと無かろうと、納竿という意思決定は何時のことだろう・・・。


　　　　　　BRIDGE　OVER　TROUBLED　 WATER